3D-CAD(3次元CAD)で抜き勾配とフィレットはどの様にモデリングしていますか?
「抜き勾配をつける前にフィレットをつけた場合」と「フィレットをつけた後に抜き勾配をつけた場合」とでは、形状が異なる事に気づいている人は多い事と思う。しかし、勾配の後につけたフィレットは抜き勾配の角度が変化する事に気づいているだろうか。
縦100mm x 横100mm x 高さ50mm、R10、抜き勾配10度(PLは底面)の場合を、3D-CAD(3次元CAD)SolidWorksを利用して確認する。
まずは、抜き勾配の前にフィレットをつけた場合は下記の通り。
形状的にはフィレットの幅が上に行くほど、狭くなっている。
SolidWorksの抜き勾配分析にて確認したところ、許容抜き勾配の部分は緑色にて表される。5度にて分析を行った場合側面は緑色に表示されたので、許容抜き勾配として判断された。
そこで5度以上の抜き勾配が付いていないか確認の為、「5.01」度にて確認を行ったのが上記の図だ。ここでは、側面は黄色に表示され「5.01度」では抜き勾配が必要な面として分析されたので、5度以上の側面は無い事が確認された。すなわち、抜き勾配をつける前のフィレットは均一に5度の抜き勾配が付いている事になる。
次に、抜き勾配をつけた後のフィレットについては下記の図のような形状となる。
フィレットの形状は、均一に上から下まで同様な形状が保たれている。
抜き勾配を分析すると、5度の分析においては側面、許容抜き勾配として緑色にて表示された。そこで5度以上の抜き勾配がないか「5.01度」にて分析を行ったのが下の図になる。
側面は、「5.01度」での分析では必要抜き勾配と分析されたが、フィレット部については許容抜き勾配と分析され、すなわちフィレット部は5度以上の抜き勾配が付いている事になる。
どのように、フィレット部の抜き勾配が変化しているのか確認する。下記の図は6.8度の分析。

次に、「7.05度」の時の分析は下記の通り。
「7.06度」にて分析すると下記の通り、全て抜き勾配の必要な面として判断されたのでフィレットの頂点では、「7.05度」程度の抜き勾配が付いている事になる。
3次元CAD(3D-CAD)にて設計する場合でも、勾配が変化する事は知っておきたい。また2次元(2D)図面からのモデリングの場合は、注記にある抜き勾配の最大許容値は気に止めておきたいところだ。
フィレットの形状と抜き勾配のについて配慮されていない事も多いので、実際の製品となったときに問題ない事を確認するとともに、場合によっては依頼者への確認をしておきたい。



